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・個人で富裕層向けの旅行プラン支援をやってます!
・オフは海外旅行が大好きだけど、現在はコロナウィルスの影響で旅行自粛中。
今日本で何が起こっているのか
日本の新型コロナ感染者は、5月22日時点で、クルーズ船を除き16,000人を超えています。4月17日は安倍首相から「緊急事態宣言」が発令され、イタリアのような都市封鎖はないにせよ、外出自粛を徹底するようにとアナウンスがありました。
一ヶ月以上経過した今、人々の努力により、一日の感染者数が落ち着きを見せ、圧倒数の東京の感染者数も1桁台を維持するなど、明るい兆しがあります。
「緊急事態宣言」が全国で解除された後、自粛疲れ、気の緩みが顕在化したときに、第二波と呼ばれる爆発的な感染者が出てくるような気がしてなりません。
数ヶ月に渡る外出自粛や緊急事態宣言の影響で、イベント・コンサート・エンターテインメント施設、居酒屋、街中の商店などは営業中止や営業短縮が行われており、経済活動にも甚大なる影響を与えています。
倒産・廃業・失業などが相次いで発生しています。帝国データバンクのレポートによると、5月22日時点で176件。業種別にみると、上位は、「ホテル・旅館」(35件)、「飲食店」(21件)、「アパレル・雑貨小売店」(14件)、「食品製造」(13件)、「食品卸」(8件)、「建設」(7件)となっています。
最近では、「アパレル・雑貨小売店」の業種に属する上場企業のレナウンも民事再生手続の開始(負債138億)が決定されました。巣ごもり生活になれば、衣服も必要なくなりますよね…。
暗いニュースだけではない!
外出自粛によって、人々は家の中で過ごす時間が圧倒的に増えます。家の中で何をしているのでしょうか?
在宅ワークをしているのであれば、テレビ会議が必須となるので、テレビ会議アプリやサービスを提供している会社(Zoomなど)にとっては、追い風です。
次にNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)。学校に行くことができない子供や学生は、自宅で大人しくゲームしています。コロナウィルスが蔓延し始めてから、在庫不足、品切れが相次いでいますが、ゲーム業界全体は、追い風ですね。
その他、Amazon prime、youtube premium、U-NEXTなど月額サービス契約数も増加しています。映画館で映画を見ることができないので、自宅で映画を見ますよね。その際に、今まではスマホ1つで見ていた人が、自宅に光回線を引く、よりデータ容量が大きいプランに契約変更といったことも発生しているので、通信業界も追い風だったりします。
今後は、コロナショックによって必ず新しい技術や産業が生まれてることになります。困っていることが多い時こそ、そこに新しいビジネスチャンスがありますし、人間は逆境に立たされた時こそ、本領を発揮しますからね!
例えば、大手の薬品会社は、新型コロナウィルスワクチンの開発をこぞって進めています!ジョンソンエンドジョンソンは、アデノウィルスの遺伝子情報を組み替えて、新型コロナウィルスワクチンを開発しています。世の中に出回るには、2021年以降になると思いますが、それでもワクチンができるのは非常に安心感がありますよね。
高速通信と呼ばれている5G(第五世代)の普及も始まり、遠隔医療やバイオテクノロジーは、今後の数年間で大きな進化を遂げるはずです。期待ですね!
旅行業界・旅行会社への影響は?
みなさんが一番気になる旅行業界・旅行会社。こちらへの影響はどうなっているのでしょうか。
言わずもがなですが、人の動きが止められているので、他の業界よりも甚大な被害が出ています。2020年2月の訪日外客数は、前月より-58.33%減の約108万人で、中国は、なんと前月比-87.9%の約8.7万人です。衝撃の数字ですね。
外務省が2020年3月25日、全世界に危険情報「不要不急の渡航はやめてください」を発報したことを受け、各旅行会社の対応状況は以下の通りとなっています。
(下記は、5月22日現在の情報です)
各旅行会社ともに、6月30日までの海外ツアーを中止しています。HISは先んじて、添乗員同行ツアーに限り、2020年7月31日までの全ての行き先のツアーを中止しています。
JTBの対応状況
クラブツーリズムの対応状況
HISの対応状況
・添乗員同行ツアーは2020年7月31日 日本出発まで海外旅行全ツアー中止
はい、見事に海外旅行向けのツアーは3社揃って中止になってますね…。
政府による緊急事態宣言がダメ押しとなり、旅行会社各社は、ほぼすべて店舗休業中という前代未聞の状態に陥っています。
添乗員ツアー、バスツアー系は皆無、個人旅行はなんとか生きているが、団体旅行はゼロという感じです。各旅行会社は、毎日キャンセル手続きの対応に追われており、ツアー手配会社にキャンセル連絡しているという状態です。
HISが3月2日に発表した20年度第一四半期決算では、20年10月期の業績予想を修正し、「当期純利益が110億円の見込みから、前年比109%減の11億円の赤字へ大きな下方修正」を発表しました。そして、6,000人のほぼ全社員に対しては、一時的な特別休業となっています。コロナウィルスの影響力半端ないですね。
国内の観光地でも、観光バス運転手の解雇、ホテルの従業員解雇が行われており、倒産や廃業の危機が訪れています。
過去にこんなことはあったのでしょうか?
1990年に発生した湾岸戦争、海外旅行はもちろんNGでしたが、国内旅行は問題ありませんでした。1995年に発生した阪神淡路大震災、2011年に発生した東日本大震災、国内旅行はNGでしたが、海外旅行は問題ありませんでした。今回は、国内旅行、海外旅行ともにNG、前代未聞の状態です。
今後予測される観光復興政策は?
供給は十分にあるけど、人々の移動が制限されているため、全く旅行需要がない中で、政府はどのような観光復興政策を打つのか、とても期待がかかりますよね。
消費マインドを復活させるためには、とにかくお金をバラまくことになるのですが、お金をバラまいても貯蓄が好きな日本人ですから、旅行にしか使えない商品券やクーポン券の発行が有力候補でしょう。
最近の観光政策においては、北海道の「ふっこう割」というのがありましたよね。
・国の補助金で、北海道での宿泊商品に対しては、最大50%引き、(ただし1泊上限最大2万円)、周遊型の商品は最大70%(1名あたり最大3.5万円)
驚くべき割引率ですよね!
今回も似たような割引が適用されるのではないかと思います。国内旅行で1泊上限20,000円、海外旅行は地域によって異なると思いますが、国内旅行と同程度の割引が適用されるのではないでしょうか。今までの何よりも被害が甚大なので、さらなる割引率が適用されるかもしれません。ワクワクですね。
早速予想通りのニュースが出ましたね!1泊あたり2万円を上限ということは、紹介した「ふっこう割」と同じくらい割引適用率となりそうですね!
その他割引以外の復興政策は、日本国内限定ですが、高速道路無料化。3月25日にニュースとなりましたが、都市部と地方を結ぶ高速道路を無料化すると考えが明らかになりました。NECXO東日本は、政府の要請を受け入れる方針とのことです。これにより、東北・信州・関西への国内旅行の需要が喚起されますね!
とても楽しみですね!
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いつ頃から旅行ができるようになるのか?
5月22日現時点で、日本の累計感染者数は、約16000人を超えましたが、GW期間中の緊急事態宣言が功を奏する形となり、25日にも全国で緊急事態宣言が解除される見込みになっています。国内であれば、旅行できる日も近いかもしれません。
海外に行くためには、海外のコロナ感染者の動向を無視することはできません。バックパッカーに人気な南米・アフリカが、実は今感染拡大の中心になっています。都市封鎖を行ったイタリアは順調に
日本の緊急事態宣言よりも強制力のある都市封鎖を行ったイタリアは、順調に感染者は減り続けています。ヨーロッパは、6月から段階的に空の便を段階的に再開する方針で、航空・観光業の立て直しを政府一眼となって検討されています。
個人的な見解ですが感染のピークは、「4月後半~5月前半」と予想しており、その後は徐々に減っていくものと見ています。2月初めの頃は、「まだ、GWなら日数もあるし大丈夫だろう」という楽観的な予想をしていたのですが、今年のGWは、残念ながら厳しいですね。
仮にGW前から、便数が増えたところで、様々な人が出入国することになり、第二の感染ピークになりかねません。
予想的中!
安全に国内旅行できるのはいつから?
安全に国内旅行ができるようになるのは、『7月後半〜8月前半』になるのではないかと予想します。
海外は、各国のコロナ感染者数の動向、各国政府・外務省の動向次第なのですが、しばらく渡航制限が続く前提であれば、7月後半にもなれば、全国で数名規模の感染者になるのではないかと思います。
この間、5月後半〜6月中旬にかけて第二波が起こると予想します。ただ、数ヶ月前と比べると、人々の感染予防対策、お店での3密対策が徹底的になされているので、小さなピークと予想し、7月から7月後半にかけて収束傾向に向かうのではないかと考えています。
根拠としては、2005年に流行した鳥インフルエンザH5N1 型と似たような収束期間になるのでは、と思っています。鳥インフルエンザは2005年末に流行し始めてから、中国、ベトナムは3月に、タイは5月に終息宣言を出しました。期間にしておよそ6か月くらいです。今回のコロナウィルスに当てはめると、8月頃になると思われます。
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安全に海外旅行できるのはいつから?
ここの予想は難しいのですが、当初執筆した予想と変わらず、『夏休み・お盆明けの8月後半~9月前半』になるのではないかと予想します。
ただし、全世界で安全に海外旅行にいけるようになるのは、下手したら年末になるのではと思っています。感染経路次第で、各国のピーク時期が異なりますし、各国政府の対応によっても収束期間も大きく変わります。
一斉に全世界で、渡航制限が解除されることはなく、段階的に警戒レベルを引き下げて、緩和させる方針になります。
5月22日現在は、感染の中心はヨーロッパ、日本から南米・アフリカに移っているので、南米・アフリカへの渡航は8月後半~9月前半になっても難しいです。そもそも新興国は医療機関が貧弱なので、先進国と同じような期間で収束するとは到底思えませんね。
海外旅行先ランキング上位の国であれば、『8月後半~9月前半』に安全に渡航できるのでは思います。気長に待ちましょう!
・安全に旅行できるようになるのは夏休み・お盆明けの8月後半~9月前半を予想
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今旅行者が取るべき行動は?
航空券が平常時と比べて、2割から3割ほど下落していたり、旅館やホテルは最大で半額以上になっていたり、大きな魅力はありますが、今は人名第一ですね。
日本から問題なく出国できたとしても、渡航先に入国制限や行動制限があれば、無事に入国できるのか、ホテルにたどり着けるのか不安ですよね。
航空券やホテルが安いからと言って事前に予約して、いざ出発日になったら「まだ渡航できなかった!」ということも考えられます。この場合でも、例外なくキャンセル期間に入っていれば、キャンセル料と徴収されてしまうので、とても損した気持ちになりますよね。
「旅行に行きたい!」という気持ちはわかりますが、とにかく今は、「一人ひとりの外出自粛が今後の感染拡大を防止する最大の策」だと思いますので、まずはジッと耐えるしかないと思います。
先ほどで上記で予想したように8月後半~9月頃になれば、海外旅行できるようになると思いますので、日々のニュースをウォッチし、世界の感染者数、日本の感染者数が落ち着き始めたころを見計らって、航空券予約やホテル予約を入れるようにしましょう。特に海外については、先を見据えて予約するのはリスクが大きいとだけ申し上げておきます。
国内旅行であれば、リスクが少ないかつライバルが少ない、今が予約のチャンスかも知れません
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渡航制限解除後はどうなる?
外務省からの渡航制限が解除されたら、おそらく1週間以内に直近数か月のフライトが全て埋まるという事態が発生すると思うので、今から行きたい国や都市、ホテルを決めておき、すぐに予約手配できるように準備をしておきましょう!渡航制限解除直後は、価格訂正もリアルタイムに行うこともできないため、とにかくお得に安く旅行行きたい人は「すぐに予約」することです。
ネット予約サイトは、一時的なアクセス過多で、サーバダウンが発生しそうですね。
外務省は2020年3月31日に、感染症危険情報「レベル3」である「渡航中止勧告」を発表しています。対象国は、アメリカ、中国、韓国、欧州など約70ヵ国になっています。旅行先の国がどのようなレベルであるかを定期的に確認するようにしましょう。
・今から行きたい旅行先とホテルを調べておこう!
・渡航制限が解除されたらすぐに予約できる準備をしておこう!(同伴者確認・パスポート有効期限チェック)
・渡航制限解除直後は、格安な料金設定で予約できるかも!
アフターコロナにおける旅行の変化
夏休み・お盆明けの8月下旬〜9月頃から、旅行できるようになったとして、従来通りの旅行に戻るのでしょうか。
コロナウィルスは完全に抹消されない限り、答えは「ノー」だと考えます。
渡航制限が解除されて、旅行者が増えるようになると、国をまたぐ人々の移動が活発化することで、感染者数が落ち着いていた国・地域でも、コロナウィルスが蔓延するリスクが高まります。
このようなリスクを回避するため、各旅行代理店や各オプショナルツアー催行会社は、団体ツアーの募集をやめたり、少人数でツアー催行といった対応を取る可能性があります。
一方、旅行者は、今までの添乗員付きのツアー旅行から、個人旅行に切り替える対応を取るでしょう。行き先も大人気の大都市圏ではなく、マイナーな国や地方に切り替えるかもしれません。
まとめ
過去にも、2002~03年のSARSや2005年~の鳥インフルエンザなどのウィルスが蔓延したように、今後も新しいウィルスが無限に出てきます。既にウィルスが出回っていて、発見されていないだけという可能性も十分にあります。
とにかく今は、旅行や外出を抑えて、一人でも感染者を増やさないことが重要です。
1日でも早い日常を取り戻せるように、そして、1日でも早く旅行に行けるように、3つの密を避けて、手洗い、うがい、消毒をこまめに行いましょう。
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